インタビュー
依頼者に寄り添う。これが信頼を築き上げる一歩です。
入所してまだ日が浅い私ですが、一言でいえば、法律相談はとっても難しい。依頼者の話を聞きながら、頭の中で話の交通整理をし、重要なポイントを逃さず聞きだし、法律をあてはめ、ベターな解決案を提示する。それには、非常にスキルが必要だと実感しています。
相談に来られる方の多くは初対面で、弁護士であっても、完全に信用されているわけでもありません。信頼が築ききれていないうちは、不利なことは伏せて全容を素直に話してくれないこともあります。また、相談の事案がよくある事案ということもあります。しかし、相談に来られる方にとっては、いままでに経験したことのない大事件で、大概は人生のうちで最初で最後の“1つ”の事件です。それゆえ、相談に来られる方はとても不安な顔をしています。そのような事件であっても決しておざなりにせず、懇切丁寧に相談にのると、少しずつ気持ちがほぐれて、話をしてくれるようになります。最後には信頼関係が生まれ、次の相談につながります。
病気になったら町医者に行くように、気軽に相談に来てほしい。
弁護士活動を行なっていて思うのは、相談者が弁護士のもとに来られたときには、すでに手遅れになっていることが多いということ。もう少し早く来てもらえば、もっと良い解決が得られたのにと思います。その最大の原因は、やはり弁護士の敷居の高さでしょう。体の病気になったら気軽に町医者に行くように、法律で困ったら、気軽に助けを求められるような弁護士になれるよう、心がけていきたいと思います。まだまだ幅広く事件を精一杯こなしていくことに尽力しますが、その中でプロフェッショナルになれる分野を模索しつつ、頼りがいのある弁護士を目指します。