北医療生協『より良いエンディングめざして』講座でお話ししてきました(弁護士伊藤勤也)
北医療生協『より良いエンディングめざして』講座でお話ししてきました
2017年11月29日、北医療生協が主催する「高齢期を豊かにつくるつどい」に講師として招かれ、『より良いエンディングめざして』というテーマでお話ししてきました。
最近、「エンディング」とか「終活」とかいう言葉をよく聞くようになりました。高齢社会が進み「老後」が長くなる中で、多くの高齢者が自分の老後や亡き後のことについて思いを馳せる機会が増えたのだと思います。
この日も、全部で71名の方々が集まり、熱心に話を聞いてくれました。
私の方から、人生の終末(エンディング)に備えて、生活上あるいは法律上どんなことが問題になるか、そして、それらの解決のために何をすれば良いのか、あるいは誰に相談すればいいのか、ということを時間の流れに沿ってお話ししました。この中では、「誰に相談」ということが一番強調したところです。1回の勉強会で全てについて分かるわけでもないし、覚えておけるわけでもありませんから。大切なことは、相談できる相手、場所、組織(機関、団体)のメモをいつも手元に置いて、何か困った時にすぐに相談できる準備をしておくことだと思い、そのことを強調しました。身体的な介護が必要になったとき、財産の遺し方(相続)を決めたいとき、などです。
もう一つが、自分では決められなくなったときの扱いを決めておくことです。例えば、認知症になったとき、自分の亡き後の財産分けのことなどです。
そういったこと一つ一つについて考えて決めておくことが、長い「老後」を心穏やかに過ごすコツだと思います。亡くなる直前まで、自己決定・自己実現ができるための準備を怠ることのないよう、エンディングノートの活用なども含めてお話ししました。
高齢者の中では今一番関心が持たれているテーマだと思いましたので、これからも色々な場でお話しできればいいと思います。
弁護士 伊藤勤也
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