「憲法と南スーダン・PKO自衛隊派遣」シンポジウム報告
11月23日、愛知県弁護士会主催のシンポジウム「憲法と南スーダン・PKO自衛隊派遣」が東別院会館で行われました。
政府は、南スーダンに派遣されている国連平和維持活動に陸上自衛隊を派遣していますが、新たに派遣される部隊に「駆けつけ警護」を含む新しい任務を付与することを閣議決定しました。「駆けつけ警護」は、昨年9月に成立した安保法(戦争法)のうち「国連平和維持活動等に対する協力に関する法律」(PKO法)改正によって認められたもので、平和維持活動に参加している他国のNGO(非政府組織)が武装勢力から危害を加えられる危険が生じた時に自衛隊が現場に急行して警護を行うものです。PKO法改正により、これまでは自己の生命、身体等の安全の確保のためにのみ武器使用を認めていましたが、駆けつけ警護等では任務遂行のための武器使用を認めているため、自衛隊が武装勢力と衝突し、自衛隊員が他国の人を殺傷したり殺傷されたりする危険性が高まっています。
このシンポジウムは、PKOの現場と南スーダンの情勢に詳しい伊勢崎賢治さん、布施祐仁さんを招いて行われ、280名が参加しました。
シンポでは、今年7月に発生した南スーダンの首都ジュバで大規模な戦闘が発生し数百人が犠牲となるなど、現地の危険な状況等が地図、動画等を交えてわかりやすく説明されました。
現状では、PKO参加のための5原則を充たしているとは言えず、本来なら直ちに自衛隊を撤収すべきではないかと思います。
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