名古屋市議会で河村新党「減税日本」躍進 豆電球№114
東北関東大震災の記事にかき消された感がありますが、3月13日に行われた名古屋市議会議員選挙では、河村たかし市長率いる地域政党「減税日本」が第一党に躍進し、再び河村旋風が吹きました。
河村たかし市長の政治手法、その政治理念は、私の対局にありますが(この点は今回のコラムでは全面的に割愛します)、しかし、その政治力、庶民が何を求めているかを嗅ぎ分ける力、ワンフレーズで庶民の心を掴むパワーは、敵ながらあっぱれというべきでしょう。
減税日本から新たに選出された市議会議員は、大半が政治の素人のような人と言います。
減税日本は、烏合の衆というか河村市長の私党のようなものです。
議案については議会改革と住民税減税以外は党議拘束をかけないという方針であると伝えられています。
市政は、市民生活、福祉、教育にかかわる大切な仕事をしています。
これらについて政策を持たないで責任政党と言えるのか。
ただ、「素人に何ができるか」と反発するだけでは展望は見えてこないと思います。
それが名古屋市民の民意なのだということを真正面から受け止める必要もあります。
議会が市民にとって疎遠な存在となったのはなぜか、報酬半減されても仕方ないと「査定」されたのはなぜか。
最大の問題は、市議会がオール与党化して馴れ合い政治が行われ、怠慢が生じてことにあるのではいないでしょうか。
問題とされた議員報酬1600万円への報酬報酬引き上げを行ってきたり、海外視察と称してラスベガス等に繰り出したり(日本共産党だけは、全ての報酬引き上げ条例委に反対し、「海外視察」にも参加していません)。
これでは、市民からダメ出しされても仕方がない面があったと言わざるを得ません。
過去を総括して市民に奉仕する市議会への改革を模索する必要があると思います。
市長選挙と市議会議員選挙が終わり、名古屋市政が再び動き始めます。
雇用不安、生活悪化が進み、格差が広がり、地域経済が疲弊しています。
河村市長は、議会との対立を煽ることばかりに集中してきましたが、選挙後もこのような政治姿勢を続けるなら市民の厳しい批判を免れることはできないでしょう。