原発の周辺から避難したペットの救援に(福島市へ)
福島原発の周辺から避難したペットの救援に行ってきました
4月16日〜17日にかけて福島市へ行ってきました。目的は福島原発の放射能被害で自宅から避難した人々の「家族」であるはずの犬や猫のペットを一時預かりに行くためでした。
事の始まりは、東日本大震災の未曾有の被害状況の報道からでした。自宅でテレビを見ていた私はふと、「人も大変だが、ペットたちはどうしているのだろうか?」と言葉を発しました。数知れない命が奪われた中、九死に一生を得た人々を襲った原発事故(人災)。政府の避難勧告で家を空けたのは一ヶ月前です。「すぐに戻れる」と、住民たちは家畜と共に犬や猫を置いて避難したのでしょう。
私は、帰ってこない飼い主に代わって「NPO犬猫みなしご救援隊」の人々が犬や猫を保護している活動があることを息子から教えられ、早速現地に連絡を取りました。そして、福島まで迎えに行くことにしました。
このことを事務所内や中小企業家同友会の会合、地元などで話すと、多くの方から救援募金が寄せられました。現地では犬と猫の餌やおやつが不足しているので救援物資の購入資金としてこのお金を使わせていただきました。
名古屋から片道約700キロメートル、出発から8時間程度で福島西インターチェンジに到着。
帰りは、三匹の犬との旅となったため、4度の休憩および散歩のための時間を取り、9時間程度かかって戻ってきました。
現地までの東北自動車道は、あちこちで地震による段差ができており、応急の処置がされていました。高速道路からも、瓦が崩れてブルーシートがかぶせてある家々が見えました。津波だけではなく、その後の余震の影響もあるのではと想像しました。
私は何もできないけれど、大変な状況だけは認識できます。「どうか、気持ちをしっかりもって、目標をつくってほしい」と祈るような気持ちになりました。人々を直接は支援できずとも、大切な家族の一員であった犬たちを一時預かることで、被災した人々のこころが癒されて笑顔が戻るならと思い、福島まで走り続けました。
長時間運転したためでしょう、少し腰が疲労気味ですが、この子たちをしっかり保護してやりたいと思います。
それにしても秋田犬(28キログラム)と雑種犬(10キログラム)の散歩は大変です。東京電力が「原発安定まで6ヶ月から9ヶ月」と発表したのは福島から帰ってきた17日の夜でした。
2011/4/18
名古屋北法律事務所
参与 立木勝義
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