消費者問題

消費者を保護するために様々な法律が整備されています。

「街中でキャッチセールスに声をかけられて、ついて行ったら高額な商品を買わされた」
「訪問販売で断りきれずに商品を買ったが、やっぱり必要ないから解約したい」
「契約の解除を申し入れたら高額な違約金を請求された」
「しつこい勧誘で金融商品に投資したけど大損をした」

こんな相談をよくお受けします。

消費者は、事業者と比べて情報や知識が圧倒的に不足しており、契約前に十分に検討することができないため、真意ではない契約や不本意な契約を締結してしまうケースが多々あります。

そのような消費者を保護するために消費者契約法、特定商取引法、割賦販売法、金融商品取引法などの特別法が定められています。これら法律の適用によって弱い立場の消費者の権利救済を目指します。

  • 長谷川一裕
  • 伊藤勤也
  • 白川秀之
  • 山内益恵
  • 加藤悠史
  • 裵明玉
  • 新山直行

もしも消費者被害にあったら・・・

真意ではない契約や不本意な契約を締結してしまった場合、有効な手法としてクーリングオフ制度があります。この制度を利用することにより、早期解決が可能になることも少なくありません。ただし、期間制限や利用方法などの法的知識が重要となるため、専門知識を持つ弁護士にご相談されることをおすすめしています。

  起算日 期間 対象となる商品
訪問販売 法定の契約書面を受領した日 8日 原則として全ての商品・役務および指定権利、
現金取引は取引額3,000円以上
電話勧誘販売 法定の契約書面を受領した日 8日 業者からの電話により購入等した
原則全ての商品・役務及び指定権利
連鎖販売取引
(マルチ商法)
法定の契約書面を受領した日
または商品の引渡しを受けた日
20日 健康食品・美容器具など
すべての商品・役務
特定継続的役務提供 法定の契約書面を受領した日 8日 エステ、語学教室、家庭教師、学習塾、
パソコン教室、結婚相手紹介サービス
業務提供誘引販売取引
(内職・モニター商法)
法定の契約書面を受領した日 20日 商品・役務であれば制限なし
割賦販売、クレジット取引
(個別信用購入あっせん)
法定の契約書面を受領した日 特商法の取引の種類により
8日、20日
原則として全ての商品・役務および
指定権利につき営業所外でされた取引
保険契約 法定の契約書面を受領した日 8日 営業所外での1年を超える保険契約
宅地・建物取引 クーリング・オフ制度を告知された日 8日 宅建業者が売主となる宅建物売買契約で、
事務所以外で申し込み・締結されたもの
預託取引
(現物まがい商法)
法定の契約書面を受領した日 14日 3ヶ月以上の特定商品・施設利用権
海外商品先物取引 海外先物契約凍結の翌日 14日 事務所以外での指定市場・商品の取引
商品ファンド契約 法定の契約書面を受領した日 10日 商品投資販売業者との契約
投資顧問契約 法定の契約書面を受領した日 10日 投資顧問業者との契約
ゴルフ会員権取引 法定の契約書面を受領した日 8日 新規販売された50万円以上のもの
冠婚葬祭互助会契約 約款を受領した日 8日 冠婚葬祭互助会の入会契約

主な消費者被害事件

訪問販売等

訪問販売やキャッチセールス、電話勧誘セールスなどの商法は、消費者にとって不意打ちであること、即決を迫られることなどから、真意に基づかない契約がなされやすいと言われています。
そのため、特定商取引法という特別法が制定されて特別の規制の対象となっています。
真意に反する契約をさせられてしまったような場合には、すぐに相談してください。

商品先物取引

商品先物取引、証拠金取引は、一定額の保証金を預けることによって、その保証金の何十倍もの額の取引をすることができ、儲けも大きいが損も大きいという投機商品です。この仕組みのため、わずかの値動きによって何百万円という保証金がゼロになってしまうという、大変恐ろしい投機商品なのです。
たいていの場合、その仕組みについてきちんと説明されず、ただただ儲かるという部分だけが強調されるために、大きな損をして初めてことの重大さに気づくことになります。
素人にこのように危険な投機商品を売りつけること自体問題であり、断定的判断の提供や説明義務違反等の理由で被った損害を取り戻すことができる場合があります。

次々販売(過当販売)

着物や布団などの商品を次々に、そして大量に販売・購入させることから、このような名称がついています。
一度、訪問販売などで取引すると、何度も訪問されたり、勧誘されて買わされてしまい、5件も10件もクレジット契約をして、やがて返済不可能に陥る、という消費者被害です。
多くの場合、販売過程にかなり強引な勧誘があったり、支払能力を無視した勧誘があるなど、問題の多い商法です。

リフォーム商法

自宅を訪問して、床下や天井裏を点検するという口実で家に入り込み、湿気がこもっている、シロアリにやられている、などと言って、床下(屋根裏)換気扇や防湿剤を販売したり、シロアリ駆除を行ったりするものですが、実際にそんなにひどい湿気があるわけではなく、全く必要のない機器を買わされることになります。
信用できる業者以外の点検の勧誘に対しては毅然と断ること、すぐに誰かに相談すること、などで自衛手段をとることが大切です。

振り込め詐欺、架空請求詐欺

かつては「オレオレ詐欺」とも言われていましたが、最近は「振り込め詐欺」と呼ばれています。親族や知人を名乗って、賠償金や貸金名目で大金を振り込ませるという手法です。
親族等の名前で電話がかかって来ると気が動転して、つい信じてしまって騙されてしまうという心理を悪用したものです。
また、全く身に覚えのない料金の請求ハガキが届くことがあります(架空請求)。これも人の不安に乗じて金銭をだまし取ろうとするもので振り込め詐欺と似た点があります。
いずれの場合もすぐに振り込んだりしないで、振り込む前にまず名古屋北法律事務所に相談してください。振り込んでしまった場合には、振り込み先口座の凍結などの対応も可能です。

クーリングオフ

訪問販売等の特定取引においては、契約書を交付してから8日間なら理由のいかんを問わず、一方的に契約を解約することができます。これをクーリングオフといいます。契約に問題があると思ったら、早めにご相談ください。
また、クーリングオフの対象となる契約では、事業者が交付すべき書面の要件は法律や規則で細かく決められており、不備があると8日間の期間は進行しません。ですから、期間が過ぎていてもあきらめずに相談してみてください。

消費者契約の取消・無効

消費者と事業者との間の情報や知識の格差に着目して、事業者側に強引な勧誘などの不当な行為がある場合に契約の取消を認めたり、不当な契約条項を無効にするという効力を認めるものです。

当事務所で解決した事案例

金融ADRを利用した事例

為替デリバティブ取引

平成16年頃、メガバンクや地銀は、主として貿易業務を行っている企業を対象として、積極的に「為替デリバティブ」取引を売り込みました。この取引はもともと、為替変動による損失リスクをヘッジ(回避)するための手段として用いられるものでしたが、当時の銀行は、純粋な投機のための金融商品として、貿易と関わりのない企業に対してまで、この取引を勧誘していました。

私たちが担当した案件でも、銀行の担当者は「〇〇社さんに儲けさせてあげる。今のドルのレートが続けば毎月30万円入ってくる」という触れ込みで、小さな会社に為替デリバティブ取引を持ちかけていました。この取引の恐ろしいところは、為替の変動次第で、損失が無限に拡大していくことです。さらに、損失が出たからと言って、途中で解約することは原則としてできません。

金融ADRの利用

先ほどの会社は、当事務所に相談に来られた時点で、すでに1億円以上の損失を出していました。当時は、極端な円高傾向が続いており、このまま行けば損失はさらに拡大していく一方であることが明らかだったため、早急な対処の必要がありました。

そこで、損害の賠償を求める通常の裁判ではなく、「金融ADR」の利用を選択しました。この制度は、裁判のような強制力はありませんが、金融機関との間のトラブルに関し、金融分野に知見のあるADR委員の下、迅速かつ柔軟な解決が期待できるメリットがありました。

解決

担当のADR委員は、こちらが提出した資料から、今回の取引に問題があったことを理解し、相手方銀行に過失を認めるよう説得に当たりました。その上で、通常はできない中途解約を、こちらに有利な条件で認める内容の和解が成立することになりました。申立てから4か月程度という、裁判では考えられないスピードでの解決となりました。

高齢者にリスクを説明しないまま高額の投資を勧誘した事案

70代のAさんは、定年退職後、一人暮らしをしています。近隣に身よりはなく、遠方にきょうだいがいるのみで、慎ましく暮らしながら、細々とユニセフへの寄付を続けてきた。

物忘れのために通院を始めたばかり矢先、自宅にファンドの勧誘員がやってきた。インターフォンを通して、「年間6%の配当があるファンドがある」などと勧誘を受けたAさんは、お金の話を人に聞かれたくないと思い、勧誘員を自宅に招き入れてしまった。「出資すれば、年間6%の利益が出て毎月配当がもらえる」と繰り返され、リスクの説明はまったくない。Aさんは、ユニセフへの寄付を増やせると思い、退職金があると話すと「1000万円なら毎月6万円くらいになります」と自信満々の答えが返ってきた。勧誘員はAさんの趣味である折り紙にも目敏く気付き、一緒に鶴を折ってくれた。Aさんはすっかり彼女を信じ、意味もわからないまま株式、FXなどに投資する匿名組合契約書にサインして、その日の内に1000万円を渡してしまった。

心配した元同僚に連れられて相談に見えたAさんは、元本割れのリスクを認識すると全額を取り返したいと言われた。早期に相談に訪れたことが幸いし、消費者契約法に基づく取消を主張して、1000万円を取り返すことができた。

問題の業者は、「金融庁への届出」をしている事をふりかざし、Aさんを信用させていた。なんと、Aさんはお金を取り戻した数日後、同じ勧誘員に今度は800万円を渡してしまった。優しい勧誘員に絆されてのことである。無知のみならず寂しさにつけこむ高齢者への詐欺の恐ろしさを知り、2回目の交渉は何度もAさんに電話してお話をしながら進めていった。お金を取り戻すことはでき、Aさんは本件を機に財産管理契約を結び、財産保全措置を講じている。

法律相談メニューのご案内

初回の法律相談は無料で行っております。

当事務所ではみなさまの普段の生活にあわせ、様々な法律相談メニューをご用意しております。

費用例(金額は税込)

下記はあくまで一例ですので、事件の内容等によって変動する場合がございます。たとえば、交渉、訴訟と移行した場合、その後の着手金にはそれ以前の着手金を充当いたします。

クーリングオフの内容証明作成

手続 着手金
依頼者名義で作成 1万1000〜3万3000円
弁護士名義で作成 3万3000〜5万5000円

詐欺被害などの告訴

着手金 11万円〜

投資被害などの損害賠償請求

手続 着手金 報酬
交渉、訴訟 通常の民事事件の基準に
準じます。
通常の民事事件の基準に
準じます。

上記以外の事件については概ね以下の一般的な基準に基づいて 弁護士費用を計算いたします。

経済的利益の額 着手金 報酬金
300万円以下の場合 8.8% 17.6%
300万円を超え、
3,000万円以下の場合
5.5%+9万9000円 11%+19万8000円
3,000万円を超え、
3億円以下の場合
3.3%+75万9000円 6.6%+151万8000円
3億円を超える場合 2.2%+405万9000円 4.4%+811万8000円

ただし、着手金の最低金額は11万円です。

一覧表に記載した着手金、報酬金の計算では、消費税を付加しています。

お気軽にご相談ください

きた事務所 TEL:052-910-7721

ちくさ事務所 TEL:052-745-2227

【ご相談予約受付時間 】
平日9:00〜17:30(土曜・夜間相談も承ります)