知って得する法律情報

動物愛護法

2021年10月15日

 コロナ禍で犬や猫を家族に迎え入れる人が増えています。日本の法律は、動物を物と位置づけており、動物に広汎な権利を保障する諸外国に著しく遅れています。しかし、物だからといって、動物を自分の好き勝手に扱うことが許されるわけではありません。動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護法)という法律で、飼主は、動物に必要な餌水と住環境を与え、健康管理をする法的義務を負っています。ですから、炎天下で水もやらずアスファルト上に犬を縛り付けていたら、虐待になるおそれがあるのです。また、飼い主には、法律上、一度飼い始めたらその動物の生涯を通じて飼い続けなければならない終生飼養義務があります。動物を飼うときは、人間の幸せだけを考えるのではなく、その動物を幸せにしてあげられるかという視点を持つことが重要です。

弁護士 中島万里(名古屋北法律事務所)
(「北医療生協・医療と暮らし」へ寄稿した原稿を転機しています)

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