定額残業代のお話
2015年06月05日
使用者、労働者双方の労働問題の相談でよく問題になるのが定額残業代の支払いを受けている場合です。
定額残業代とは、1か月の残業代を例えば2万円と定めてしまう場合です。
このような定額残業代の支払いは法律上は残業代の支払いとして有効な制度とされています。
但し、実際の時間外労働の結果、割増賃金が2万円を超えた場合には使用者は労働者に対して差額を支払わなければなりません。
逆に、2万円未満の場合であっても、使用者は労働者に対しえ差額を求めることはできません。
そのため、実は、定額残業代制度は使用者にとってはあまり法律的にメリットのある制度ではないのです。
2015年6月5日 弁護士 白川秀之
