契約は複数の見積もりを
2005年12月07日
点検商法に要注意!
”点検商法”という言葉をご存じでしょうか。最近、新聞紙上でもときおり見かけるようになってきました。
典型的には、安く(もしくは無料で)家屋を点検します、といって家の中に上がり込み、床下や天井の写真を撮ってきて、土台が腐っている、構造的に地震に弱いなどと、様々な口実をつけて消費者を不安に陥れ、高額のリフォーム契約に応じるまで帰らない、というものです。最近は、アスベスト対策を理由にする業者もあるようです。
一度で済まない契約
問題なのは、一度契約すると次々と他業者にも狙われたり、信販会社が登場したりして、被害額が高額になることです。
私が相談を受けた70歳代の女性は、一人暮らしの小さな家に、十何件もの業者との間で総額数1000万円にも及ぶリフォーム契約を結んでしまい、長年こつこつ貯めてきた預貯金を使い果たしたうえに、ローンの請求に怯えていました。
疑いあれば、すぐ相談
点検商法関係では、有志で弁護団を組み、電話相談などでとくに被害者の多かった日本メンテナンスという業者を相手に集団訴訟を提起しています。
しかし、本当は訴訟になってからでは遅いのです。リフォーム契約締結は慎重に、複数の見積りを取りましょう。契約締結後でも、すぐに通知をして解約したり(クーリングオフ)、取消せる可能性もありますので、早急にご相談下さい。
弁護士 山内益恵