弁護士、検察官、裁判官の身に付けているバッチ6
バッチ
模擬裁判や、弁護士などが出演するドラマなどで、職業ごとに違ったバッチを身に付けています。では、このバッチはどう言った意味を持つものなのでしょうか。
弁護士バッチ
弁護士が付けているバッチは正しくは、弁護士記章と言います。弁護士記章のデザインは、表面を十六弁のひまわりの花とし、その中心部に秤一台を配しているデザインです。ひまわりは正義と自由を、秤は公正と平等を意味しており、弁護士は自由と正義、公正と平等を追い求めることを表しています。
バッチの裏には各弁護士の登録番号が記載されているので、だれがバッチをなくしたのかすぐに判るようになっています。
検事のバッチ
検察官のバッチの形は、紅色の旭日に菊の白い花弁と金色の葉があしらっているものです。その形が霜と日差しの組合せに似ていることから、「秋霜烈日(しゅうそうれつじつ)のバッチ」と呼ばれています。
「秋霜烈日」とは、秋におりる霜と夏の厳しい日差しのことで、刑罰や志操(主義主張などを固く守って変えない心の厳しさ)にたとえられています。
裁判官のバッチ
裁判官の付けているバッチは、裁判官だけが付けているわけではなく、裁判所職員の人が付けているバッチです。裁判所職員のバッチは、三種の神器である八咫(やた)の鏡をかたちどり、中心に裁判所の「裁」の字を浮かした形です。鏡が非常に清らかで、はっきりと曇りなく真実を映し出すことから、八咫(やた)の鏡は,裁判の公正を象徴しているものと言われています。
また、裁判官や裁判所書記官の方が着ている黒色の服は法服と呼ばれます。色が黒なのは、黒色が他の色に染まることのないという意味です。戦前から決められていました。
法服には、男性用と女性用の2種類があります。女性用の法服にはリボンを付けることもできます。