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薬害C型肝炎名古屋訴訟判決

2007年08月17日

7月31日薬害C型肝炎名古屋訴訟判決、国及び製薬会社の責任明確に

 7月31日午後2時、名古屋地方裁判所大法廷において薬害C型肝炎名古屋訴訟の判決言い渡しがありました。
判決は、原告らが投与されたフィブリノゲンーミドリ、クリスマシン、PPSBーニチヤクという全ての血液製剤について、国、三菱ウェルファーマ、日本製薬の責任を認めるというもので、原告らの全面勝訴です(9原告中8原告が勝訴)。
2003年6月に提訴して以来、4年目にしてようやく勝ち取った勝利判決です。原告の皆さんの喜ぶ顔がとても印象的でした。
薬害C型肝炎訴訟は、名古屋の他にも、仙台、東京、大阪、福岡の4地裁で争われており、今回の名古屋判決は大阪、福岡、東京に続く4度目の原告勝訴判決です。
中でも特筆すべきは、製剤投与の時期によって被告らの責任の区別をせず、フィブリノゲンミドリについては1976年4月の製剤名称変更以降の、第9因子製剤については1976年12月の製剤承認以降の全ての患者に対して、国及び製薬会社の警告義務違反という責任を認めたという点です。これまでの3判決はいずれも、製剤投与の時期によって国あるいは製薬会社の責任を限定し、原告間で勝訴敗訴が分かれるという限界を持ってきました。この限界を打ち破ったのが今回の名古屋判決です。その点で画期的な判決であると言えると思います。
私も、提訴準備からこの裁判に関わり、多くの薬害C型肝炎患者さんの声を聞いてきました。どなたも病気のつらさとこれによって人生をメチャクチャにされてしまった悲しみ、怒りを持っています。自分の病気の責任は誰にあるのか、この怒りを誰にぶつけたらいいのか分からないまま十数年を過ごしてきて、その気持ちが訴訟の原動力になったと思います。今回の判決で、原告の方たちの気持ちが少しでも軽くなればいいなと思います。
ところが国及び製薬会社らは、この判決に不服であるとして、控訴しました。4度の司法判断を無視、これに敵対するもので断じて許すことができません。
私たちは、原告となった患者さんたちさえ補償を受けられればよいなどとは考えていません。国が責任を持って肝炎治療についての研究を重ねるとともに、肝炎に罹患している患者さんたち(訴訟原告に限らない)に対して必要な治療が安心して受けられるような医療体制の充実を図って欲しいと訴え続けています。薬害肝炎問題の全面解決が図られるまで、この闘いは続きます。今後ともご支援をよろしくお願いします。

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