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三菱電機派遣切り裁判 一部勝訴

2011年11月02日

三菱電機派遣切り裁判 一部勝訴                 2011年11月2日 弁護士白川秀之

 2008年12月頃から翌年にかけて、名古屋市東区にある三菱電機名古屋製作所で大量の「派遣切り」を不当であるとして、3人の元派遣労働者が三菱電機と派遣会社3社(Gファクトリー、ヒューマントラスト、インテリジェンス)を相手取った裁判で、本日名古屋地方裁判所で判決がありました。

 判決では、原告らの派遣先三菱電機への直接雇用こそ認めませんでしたが、違法行為を認定し、原告らへの損害賠償を認めました。

 原告らは長年三菱電機で働き続け、危険な作業や契約書に書かれていない業務を行う等、正社員と何ら変わらない仕事をしてきましたが、不況になると、使い捨てのように解雇されました。

 現在の日本では、派遣労働者が、正社員と同等あるいはそれ以上に働いているにもかかわらず、不況になると真っ先に首を切られ、正社員とは差別的に待遇されています。

 裁判の審理では、三菱電機による偽装請負など様々な違法行為が明らかになりました。派遣先の違法性を認めたのは評価できます。この間の運動により、派遣先の横暴を裁判所も認めざるを得なかったんだと思います。

 ただ、裁判所は、三菱電機との直接雇用を否定しました。派遣会社や派遣先の違法行為に対して、損害賠償しか認められないとすれば、今後も同じような違法行為は後を絶たないでしょう。

 名古屋北法律事務所は、これ以外にも派遣労働者の労働事件に取り組んでいます。派遣労働者の権利を実現するための闘いはまだまだ続きます。

 名古屋北法律事務所からは、弁護士長谷川一裕、加藤悠史、裵明玉、鈴木哲郎が弁護団に加わっています。

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