【報告】法律講座「相続に伴う空き家・空き地問題」を開催しました
2024年10月29日
10月16日、千種区池下駅にある「池下荘」3階の会議室で「相続に伴う空き家・空き地問題」というテーマで連続法律講座第2回目を行いました。 11人の方に参加していただきました。
空き家・空き地問題というのは、多くは相続をきっかけに実家建物(やその土地)に誰も住まなくなり、「空き家」、場合によっては「空き地」になってしまうという問題です。 少子高齢化や核家族化に伴い、全国で同じような問題が生じています。
政府は、空き家対策法、空き地対策法を策定して、その対策に乗り出してはいますが、その視点が近隣住民や地域の防災、衛生、景観を守るという視点なため、相続した空き家・空き地をどうしたらいいのか、という所有者の視点に欠けています。 近時は空き家の流通や活用を促すような施策もとられるようになってきましたが、まだまだ不十分で、多くの空き家・空き地所有者にとって解決策となっていません。
今回の法律講座を聞きに来た方の中にも、親から引き継いだ建物(土地)を活用したり、処分したいのだけれど、なかなか利用者、買い手が見つからない、という切実な悩みを持っている方がいましたが、適切かつ即効性のある解決策は提示できず、法制度の紹介と、行政が空き家等流通のために取っている施策をお教えするくらいに留まりました。
今後もどんどん空き家・空き地は増えていくと思われますので、早急に空き家・空き地を活用する施策を考えないといけないと強く感じるとともに、法律の不十分さを感じる講座でもありました。
弁護士 伊藤勤也