青春18キップで「紀伊半島一周ひとり旅」(2)立 木 勝 義
2010年6月18日
串本・橋杭岩からスタート 2010年4月3日土曜日 紀伊半島一周の旅2日目の出発駅は紀勢本線の串本駅です。 朝早く起きた私は、旅館から20分ほどのところにある橋杭岩の岩場に足をむけました。大小さまざまな岩が橋の杭のように立ち並んでいるところから名がついたようで、朝日が差し込み幻想的な写真になりました。 日の出前の橋杭岩 7時59分発、紀伊田辺行きの普通列車は定刻どおり串本駅を発車。 町民コミュニティプラザが駅舎のなかに併設されている周参見駅で、行き違い時間をとりながら普通列車はのんびりとかってはハネムーンとして人気を博した白浜温泉で有名な白浜駅へ。 難読駅で有名な朝来駅(あっそ)には、ホームの端にホーロー製の行き先表示があると雑誌で知ったので記念に写真をとりました。いつごろのものなのか、ひょっとすると国鉄時代のもので、当時の駅員がペンキで書いたのだろうと思うと懐かしさがよぎりました。 難読駅の「朝来」駅 ホーロー製の行き先表示 紀伊田辺から複線区間に 車窓両側には斜面を梅林やミカンの木がいくつもいくつもつながっています。 紀伊田辺駅では「田邉乃三人」のひとりとして武蔵坊弁慶の誕生した地との看板がありました。また、駅ホームの一角に「田辺市ゆかりの人々」とのパネルが掲示されていて、第46代内閣総理大臣片山哲の紹介があり、片山氏が東大卒の弁護士出身だということを知りました。我が名古屋北法律事務所の長谷川一裕弁護士の大先輩にあたる人なのだと変な感動を覚えました。 紀勢本線は紀伊田辺から複線なります。私は、こころから電車を細かく乗り継いで行くことにしました。 まず、紀伊田辺午前10時08分発の御坊駅行きの普通列車で御坊まで行くことにしました。 「南部」(「みなぶ」と読みます)駅の駅員が手で案内板を掲示する「のりば案内板」を写真におさめたりしながら、紀州鉄道線の発着駅である御坊駅に10時52分に到着。この紀州鉄道は日本最短のローカル線(御坊〜西御坊間2.7キロ)として、鉄道ファンの間ではよく知られた存在といいます。最近、この御坊市で和歌山中小企業家同友会の支部が誕生したとの報を旅の後に「中小企業家しんぶん」で知りました。 「南部」駅・のりば案内板 紀州鉄道「御坊駅」0番ホーム 吉野のさくらは満開 御坊11時02分発の和歌山行きに乗車。和歌山線(王子〜和歌山間87.5キロ)を経由して「旅万葉」の105系看板電車で粉河駅へ、ここから高田駅までの区間は、平成19年3月まではスイッチバック駅として利用されていた旧北宇智駅の線路跡を眺めながら吉野口駅では和歌山線の風景は春本番という感じでした。途中、左手に生駒・金剛山の山並みと山桜が絵葉書のようにちりばめていてすばらしい車窓でした。 吉野口駅からのさくら 小刻みの乗り換えも、お手の物 高田駅で乗り換え。この高田駅は、「桜井線」(奈良〜高田間29.4キロ)で奈良方面と分かれます。ただし、奈良までは王子経由のほうが早く到着するので高田駅15時07分発の電車で王寺駅まで乗車して、王子駅に15時23分着。この王子駅からは関西本線(名古屋・亀山〜JR難波間174.9キロ)で4区間目の奈良駅に15時41分着、さらに奈良で15時52分発の加茂方面行に乗り換え、草津線との乗り換え駅「柘植駅」を経由して亀山駅に17時35分に到着。亀山17時54分発で名古屋19時09分着となる、一日の乗車時間が11時間10分・乗車距離総計404.7キロの長旅を終えました。 この小刻みな乗り換えの展開は、元国鉄・JR職員の経験者でないと考えれないと思いますが、みなさんはどう思われますかね。 この間、奈良駅では「平城遷都1300年記念」のキャラクターの「せんとくん」と駅待合室で記念撮影としゃれこみました。 関西本線は笠置駅あたりから満開のさくらを写真におさめようカメラマンが線路近くに表れていました。世に有名な「撮り鉄」さんたちです。そんな人々の楽しみ方もありかと思いつつ、私は、私の思うままの線路を選択して私自身のローカル線の旅を続けて行ければいいと思いました。 平城遷都1300年記念「せんとくん」 笠置駅付近のさくら並木 私の目標5年で、全国90路線、全国制覇を 今日の到達点和歌山線・奈良線の2路線? 前回まで14路線+2路線・JR線/計16路線【第3セクター線/1路線】 残路線74路線