私の好きなカバー曲 豆電球No.42
2007年12月7日
私の好きなカバー曲
最近、70年代から80年代にヒットした曲を、いろんな歌手がカバーしてヒットしています。今日は、私のお気に入りで、ipodに入れて時々聞い ているカバー曲の話です。 中年の男性の皆さんには、「なるほど、やっぱり同じ世代だ」と共感してもらえるのではないかと思うのですが。
原曲をカバーするには歌唱力が必要ですが、徳永英明はやっぱりいいです。ヒットアルバム「VOCALIST」に治められた名曲は、私が若い頃に聞いた懐かしいヒット曲が並んでおり、原曲とは違った味わいがあります。「時代」「卒業写真」「翼を下さい」等がいいです。
「時代」と言えば、中島みゆきのヒット曲です。いろんな人がいろんな曲をカバーしています。「地上の星」、「ヘッドライト」等、最近もヒットを飛ばしています。私が好きなのは、「ファイト!」。
「たたかう君の歌をたたかわないやつらが笑うだろう。
ファイト!冷たい水の中を震えながら、上っていけ!」
槇原敬之がこの「ファイト!」をカバーしています。薬物で問題を起こし逆境に耐えた経験がある槇原の歌声にも力強いものがありますが、オリジナルには今一歩、歌詞も女性の心を歌ったものと聞こえます。
槇原と言えば、「世界に一つだけの花」。SMAPの歌は、素直で前向きにしてくれる曲がたくさんあります。バラードや恋の歌だけでなく、青春の生き方、 自分と世界、平和等のメッセージ性のある曲も結構あります。とても素直で明るいのですが、でも、私が聞くと、ちょっと何かが違う、という感じを受けます。
私が70年代に聞いたヒット曲、フォークソングと呼ばれていた曲は、もっとニヒルさ(虚無感と言っていいかもしれません。当時は、「自己否定」という事 が盛んに言われていました)、時代に反抗する精神というのが根底にあります。吉田拓郎も然り、井上陽水も然り。吉田拓郎の「まつりの後」「たどり着いたら いつも雨降り」「人間なんて」等がそれです。長渕剛は、少し時代が下ります。最近の素直な曲ばかり聞いているとそんな曲が懐かしくなってます。
吉田拓郎のカバーでも、いいのがあります。つじあやのの二枚組アルバム「カバーガール」の中に、「結婚しようよ」と「御世話になりました」の二曲がカ バーされています。特に、「御世話になりました」は、いい味を出しています。優しい気持ち、青春のすがすがしい思いが良く出ています。
「明日の朝、この街を僕は出ていくのです。下宿のおばさん、御世話になりました。
あなたの優しさを僕はわすれないでしょう。元気でいてください。
御世話になりました」」
最後に、極めつけ(と私派が思う)カバー曲を一曲、紹介します。桑田佳祐の「ヨイトマケの唄」です。美輪明宏の66年の大ヒット曲です。歌詞の紹介は要 らないでしょう。 ヨシトマケ(土方)の働く姿を見た少年の思いを詠った名曲です。いつ聞いても、目頭が熱くなります。電車で聞いても、何度も泣けます。 桑田は、貧乏というものを肌で知っているな、と思います。
長渕剛だけは、カバーで聞こうとは思いません。「トンボ」や「昭和」、最近では映画「俺たちの大和」のテーマソング等、長渕以外の誰が歌えるでしょうか。