得する「ほうりつ」豆知識 相続したくない借金は『放棄』できます
2013年4月16日
1 相続人には3つの選択肢がある!
相続が開始した場合、相続人は次の三つのうちのいずれかを選択できます。
(1)相続人が被相続人(亡くなった方)の土地の所有権等の権利や借金等の義務をすべて受け継ぐ単純承認
(2)相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない相続放棄
(3)被相続人の債務がどの程度あるか不明であり、財産が残る可能性もある場合等に、相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐ限定承認
相続人が、2の相続放棄または3の限定承認をするには、家庭裁判所にその旨の申述をしなければなりません。ここでは、3の相続放棄について説明します。
2 申述するのは相続人!
家庭裁判所に放棄の申述をしなければならないのは、相続人ご本人です。相続人が未成年者または成年被後見人である場合には、その法定代理人が代理して申述します。
3 3か月の期間制限があります!
申述は、民法により相続の開始があったことを知ったときから3か月以内にしなければならないと定められています。
4 申述先は家庭裁判所!
申述する先は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
管轄裁判所を調べたい方は下記のリンクでご確認ください。
http://www.courts.go.jp/saiban/kankatu/index.html
放棄の申述は、弁護士が代理することも可能です。家庭裁判所に提出する書類がいくつかあって少々大変ですので、お困りの際には弁護士にご相談ください。
弁護士 鈴木哲郎