愛知万博と野宿労働者問題
2005年1月24日
名古屋市は、愛知万博開催に向け、表向きはホームレスの自立支援という言葉の下に、名古屋駅周辺、栄、白川、名城の各公園からテント・小屋を一掃するため、白川・名城にシェルターを作り、野宿者を入所させ、テント・小屋を撤去し、名古屋市には野宿者は存在しないという外観を作り出しました。
最後まで白川公園に残った7軒の小屋に対し、1月24日職員ガードマン600名と大勢の警察官が動員され、行政代執行が行われ、7軒の小屋は実力排除されました。
「愛・地球博」は、今まで野宿労働者固有の住宅地図があり、仲間と共同生活が営まれ、支援者とのつながりがあった居住権・生活権を破壊しました。
シェルターに入所した野宿者は、シェルター(6ヶ月の入所期限・一日一食・週二日の就労賃金七千円)というトンネルに入り、出口で待っているのは野宿でした。ごく一部の人しか(就労・居宅保護で)社会復帰していないのが現状です。再野宿を余儀なくされる彼等は、庄内川、牧野池公園へと郊外へ散らばったのみである。万博は多くの野宿労働者を作り出した。かつての大阪万博も。土木・建築工事の為多くの労働力を集合させ、万博が終われば、失業・野宿へと。これが華やかな万博の陰の実態です。
木戸幸子(有限会社三徳舎)