投資詐欺にご注意を
2022年9月15日
「投資詐欺」とは、投資を名目にお金をだまし取る手口の詐欺全般を指す言葉です。最近、芸能人の投資トラブルが大きく報道され、その被害額は数億円に及ぶということで改めて注目され注意喚起されています。投資詐欺の被害額は、億単位のものから数万円というものまで様々で、誰もが被害に遭う可能性があります。投資に関するトラブルや詐欺被害は、資産家や著名人に限ったものではないということに気を付けなければいけません。近年では、老後のために少しでも多くの資金を残しておきたいという高齢者を狙い撃ちにした投資詐欺や、成人年齢引き下げに伴う若年層をターゲットにした投資詐欺が増え続け、被害の拡大が問題となっています。
詐欺の手法は様々で、その手口も年々巧妙化しています。詐欺師たちが紹介する投資先は、「未公開株」「外国為替」といった金融商品にとどまらず、「太陽光発電などエネルギー分野の権利」「小麦やトウモロコシなどの食品」といった風変わりなものまで様々です。投資詐欺は、「絶対もうかる。」「100%損はしない。」「あなただけに紹介する。」など、甘い言葉で勧誘してお金を集めます。そして、投資した分のお金が返ってこないまま詐欺師は行方をくらませてしまいます。詐欺の被害に遭ってしまうと、被害が発覚したころには、詐欺師の所在が不明であったり、詐欺師に資力がないなどの理由で最終的な返金を受けるのが困難な場合が多く、とにかく詐欺に引っかからないことが大切です。
投資話を持ち掛けられたときは、うまい話には裏があると思って一度冷静になりましょう。取引の実態がよく分からない勧誘には、応じてはいけません。一人で悩まずに、金融庁の相談窓口(0570-016811)や消費者ホットライン(188)、お近くの弁護士へご相談されることをお勧めします。
弁護士 村上光平(名古屋北法律事務所)
(「年金者きた」へ寄稿した原稿を転機しています)