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三菱電機派遣切り裁判 不当判決

2013年1月25日

三菱電機派遣切り裁判 不当判決

2013年1月25日 弁護士白川秀之

 2008年12月頃から、名古屋市東区にある三菱電機名古屋製作所で大量の「派遣切り」を不当であるとして、3人の元派遣労働者が三菱電機と派遣会社3社(Gファクトリー、ヒューマントラスト、インテリジェンス)を相手取った裁判で、本日名古屋高等裁判所で判決がありました。

 この裁判の一審判決では、原告らの派遣先三菱電機への直接雇用こそ認めませんでしたが、同社の違法行為を認定し、派遣会社と共に原告らへの損害賠償を認めました。

 しかし、本日の高裁判決では、三菱電機の雇用責任を認めないばかりではなく、3名の原告のうち2名について、派遣切りをしたことは違法ではないとして、同社に対する損害賠償請求を否定しました。

 原告らは長年三菱電機で働き続け、危険な作業や契約書に書かれていない業務を行う等、正社員と何ら変わらない仕事をしてきましたが、不況になると、使い捨てのように解雇されました。

 大手電機メーカー7社が赤字のなか三菱電機のみが黒字です。この黒字の大きな要因は正社員を削減し、賃金の安い派遣労働者を大幅に増やし、正社員と同等あるいはそれ以上に働貸せていたことであると言えます。

 今回、三菱電機の責任を認めなかったことで、今後も派遣先企業が同じような行為が繰り返され、労働者がモノとして扱われることが繰り返されると言えます。

 派遣労働者の権利を実現するための闘いに更に取り組んでいきます。

 名古屋北法律事務所からは、弁護士長谷川一裕、加藤悠史、裵明玉、鈴木哲郎が弁護団に加わっています。

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