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不当解雇に泣き寝入りしないで−解雇撤回訴訟を経験した青年からの感想

2009年4月16日

不当解雇に泣き寝入りしないで−解雇撤回訴訟を経験した青年からの感想

不当解雇に泣き寝入りせずたたかってみて あきらめず、「強い意志」を大切に

 私、男性33歳独身、某不動産会社に勤める営業マンでした。
昨年の10月上旬の話です。突然本社役員より「今日付で辞めてもらう事になった。今から帰ってもいいぞ」と衝撃の一言を貰いました。私は解雇になる心当たりが一つもなく「何故か?」と問いただしても「会社全体の成績が芳しくない」「個人的な成績の絡みもあるけどな」とピンとこない曖昧な返事だけでした。告げられるその日までいつも通りに業務をこなし、解雇になる失敗も無ければ、警告もありませんでした。本当に突然手のひらを返したかのような豹変ぶりに、頭は真っ白で、その日は帰路につきました。
翌日何かがおかしい、異常事態だと意を決し、インターネットで調べて全労連・全国一般という労働組合へ相談に伺いました。相談員の方、書記長さんは親身に話を聞いてくれ、組合の加入をする事となりました。
まずは会社側へ団体交渉を申し入れ、話し合いによる解決を試みましたが、会社側の理解を得られず決裂となりました。ただ、団交を行う事によって私の解雇に理由など存在しない一方的なクビ切りだと分かりました。
そして、二度目の団交は無く、組合から紹介された名古屋北法律事務所の長谷川一裕先生と戦いを挑む事になりました。弁護士の先生と接点を持つのは初めての事でして、正直いろんな意味で不安もありましたが、とても誠実な感じで最後まで全力を尽くして裁判へ挑んで頂き安心して戦う事が出来ました。
仮処分命令申請を行い約4ヶ月、会社側より金銭的解決の和解申し入れがあり、希望額に限りなく近い数字の解決金で和解できました。内容的にも当初の解雇する旨の意思表示も撤回させ、和解日での合意退職という理想的な形での完全勝訴でした。
今回の事件での転機は、労働組合へ加入し、信頼できる弁護士先生と知り合え、そして何より「やってやろう」という自分の強い意志をしっかり持つ事です。まずは行動する事、動き出さなければ何も始まりません。裁判、法律事務所、労働紛争と大抵の方が初めて経験する事ばかりで不安も募るかと思われます。ただ、最後まで戦ってみてはっきり言える事は、強い意志と譲らない心をしっかり持てば結果は自ずとついてきます。
裁判所は、嘘やデタラメをついて損得勘定でプライドや意地を通す為にあるわけでなく、言えなかった本音を相手に伝える場所だと思いました。
最後になりますが、応援して下さった皆様、共に戦って頂いた組合や長谷川弁護士先生、ありがとうございました。
以上

平成21年3月10日

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