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知って得する法律情報

未公開株の勧誘にご注意

2011年2月18日

未公開株の勧誘にご注意

 ここ数年、株式市況の低迷や新規公開株の人気上昇と相まって、未公開株の購入を勧める詐欺商法が増加しており、特に高齢者を狙った詐欺被害が多く報告されています。

 その多くは「上場間近」「上場すれば値上がり確実」「絶対儲かる」などのうたい文句で、未公開株の購入を勧めるものですが、未公開株の販売ができるのは証券会社や当該未公開株発行会社に限られますので、多くは詐欺業者による犯罪行為です。絶対にそんな業者の勧誘に乗らないよう気をつけて下さい。

 私が相談を受けた事例は、
・業者から未公開株を勧められて購入を申し込んで代金を支払ったがその後連絡が取れなくなった
・上場間近と説明されて未公開株を買ったが、何年経っても一向に上場する様子がないし、いつ電話しても「もうしばらく」と言うだけ

といった典型的な被害事例ですが、国民生活センターのホームページで紹介されているのはもっと巧妙で、
・国民生活センターを名乗って「こちら(国民生活センター)で調査したら信用できる業者でした」などと信用させる(劇場型)
・過去に未公開株を購入した顧客に対して、「販売してあげます。そのために手数料が必要です」などと言って更に金銭を支払わせる(二次被害)
などの、新たな形態の詐欺商法も頻発しているようです。

 こういった詐欺被害から身を守るためには、怪しい業者の話は最初から聞かないことが重要です。

 未公開株といったリスクの高い金融商品をいきなり電話や訪問で販売する業者は詐欺業者の可能性が極めて高いと思われますので、初めから相手にしないよう、決して誘いに乗らないよう注意をして下さい。

 これらについての情報は、国民生活センターや金融庁のホームページでも見ることができますので、こちらも参考にして下さい。

国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/mikoukai.html
金融庁
http://www.fsa.go.jp/ordinary/mikoukai/index.html

2011/2/8
 弁護士 伊藤勤也
(ホウネットメールマガジンより転載)

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