「アクティブミュージアム」を調べて感じたこと2
2010年9月7日
先日、観光を兼ねて東京へ行った際、以前より機会があったら訪れたいと思っていた「アクティブミュージアム」へ、中学1年の娘を連れて行って来ました。アクティブミュージアムは主に「慰安婦問題」を取り上げ、元慰安婦の方々の証言などの資料を集め、展示してある資料館です。
今回、訪れる前に下調べをして行ったのですが、調べれば調べるほど、この中に踏み込んでいいのかと考えさせられる内容でした。泣きながら話す女性達、政治家のバッシング、タブーに触れないマスコミ、右翼の妨害。戦争に行かれた元兵士が語る後悔の念、笑いながら自分のした事語る元兵士。見なかった事にしようか・・・でも知ってしまった以上知らない振りが出来なくなりました。
アクティブミュージアムは高田馬場駅より早稲田門行きのバスで2分、細い路地を入りビルの2階にありました。そんなに大きくないスペースに煉瓦色の壁。辛い思いを語ってくれた沢山の女性達の写真が出迎えます。
ドアを開けて入ると、受付の女性が親切に話し掛けくれて、今回の展示は国際戦犯法裁判の内容が展示してあると教えてくれました。展示パネルを読んで行くと、だんだん、「慰安婦」は“かわいそうな女性達”と言う十束一からげではなく、各々の人生があり、各々の苦しみを持つ女性達だったのだと、私の意識が変わって行きました。
彼女達は戦時中に若い女性であったが故に、拉致や就職募集と騙されて慰安婦にされたと言っています。軍の監視下で逃げ出す事も自殺する事も出来ず、逃げ出しても捕まり、皆が見ている前で見せしめと言って拷問された。女性達の顔写真付で語りかけてきます。
違うパネルに目を移すと、中学生の教科書から慰安婦の記述がなくなっているという内容。私は、前調べをしたのでそのことは知っていましたが、こんな残酷な人生を送った方々のパネルを見た後は、ますます日本の将来を案じてしまいました。一緒に行った中学生の娘と同じ位の年齢で、突然拉致され慰安婦にされた女性の証言もありました。教科書採択の際、中学生には早すぎる問題だと言われるなら、それは違います。中学生位の子供を拉致しておいて、そんな目に合わせた過去を今の中学生が知らなくていいと身勝手な言い分はないと思います。子供達が成長し、日本はそんな国だったと、海外の方から聞かされる、教えてもらえない子供達は、ショックだと思います。教えてもらえない子供達は、そんな日本を信頼できるでしょうか?まず、中学の義務教育の内に、慰安婦について学び、この様な過ちを起こしてはいけない、戦争はしてはいけないのだと教育していくべきです。また、それを元慰安婦の方々も望んでいます。
行く前は、私に何ができるのだろうと思っていましたが、アクティブミュージアムは先ずは感心を持つこと、知ることからだと言っています。少しずつですが、娘と一緒に勉強していこうと思います。そして、それが悪い事であっても、これからの人達に伝えていき、二度とこのようなことを繰り返してはいけないのだと、戦争の犠牲者は二度と出してはいけないと伝えていくことが、慰安婦にされた方々への償いでもあると思います。
2010年9月7日
事務局I