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ホウネット通信

【報告】法廷ウォッチングを開催しました

2024年12月10日

 ホウネットは11月14日に法廷ウォッチングを開催しました。
 6名の方にご参加いただき、長谷川一裕弁護士がご案内しました。

 まず、法廷傍聴の前に弁護士から裁判のそもそもや裁判所について15分ほどの説明を受けたあと、一同で裁判所を手短に見学しました。裁判所の1階ロビーには、その日に開廷される法廷(裁判)の一覧表のファイルが置かれており、誰でも見ることができます。その中から、2つの刑事裁判に着目し、傍聴することにしました。

 1つ目は窃盗事件。被告人はホームレスとして生活してきた方で、駐輪場にとめてあった他人の自転車を勝手に使ったというものです。弁護人や検察官が被告人に対してしきりに反省とは具体的にどういったことを言っているのかと問いかけており、刑事裁判での「反省」の意味を考えさせられました。
 2つ目の不法在留事件では、被告人は技能実習生として来日された方でした。経済的な困窮につけこまれて、望まない職場で働かされ、人権無視の搾取に遭っていました。弁護人からの質問に対して、もう日本には来たくないと涙ながらに回答された場面もあり、技能実習制度の闇や問題点を実感する貴重な経験をしたと思います。

 全体としては、裁判の傍聴を通して、弁護士と検察官は資料読み上げの時や、裁判官に意見を述べる時などは特に早口であり、鮮明に聞き取ることは難しいように感じました。一方で、被告人に対して尋問をする時には丁寧に話しかけられていました。一般的な、実際の裁判を傍聴することができたのかなと思います。

 傍聴後には地方裁判所の2階にある待合席で弁護士からの解説の時間を設け、感想や質問などを出し合いました。弁護士の解説により、弁護士と検察官が被告人に対して行った質問の意図や、そもそもなぜ裁判を開くことになったのかという根本への理解に繋がり、有意義な交流会となりました。
 そのあとさらに、かつては裁判所であった、現在の名古屋市市政資料館へ車で移動し、テレビドラマ「虎に翼」の撮影舞台を眺めながらの交流もしました。

 ホウネットでは今後も、法廷ウォッチングの企画をしていきます。
 興味のある方はぜひご参加ください。

事務員A

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